VW We connect Goアプリとdata plugについて
日本ではVWの正規のスマホアプリとしてWe connectが提供され、サポートを受けられる。新しいe-SIM付きのモデルでは、このアプリは、目的地の設定及び車の登録情報を記録にとどまらず、利用情報やリモートでのドアの開閉など様々な機能を有しているようだが、2020年以前の車輌に対しては、目的地の設定及び車の登録情報を記録に機能が限定されており、VW車の利用状況まで把握できるものではない。一方で、正規ではないものの、VWはWe connect GoというスマホのアプリでVW車をConnected Carとして繋げて、利用状況を分析するサービスを無償で提供している。但しこのWe connect Goを利用するためには、Data Plugを購入する必要がある。
利用手順は次のようなものである。
Data PlugのBT PIN番号をWe connect Goのアプリに入力の上、data plugを運転席下にあるODBコネクター(故障診断コネクター)に差し込んで車を起動させるとスマホアプリとdata plugの同期がスタートする。この同期はBluetoothで行われるため、一旦同期されれば、data plugを挿しっぱなしにしておけば、エンジンをスタートさせれば、走行情報が自動的に転送される。
このdata plugは、最近問題となっている機能を新たに付け加えるためのコーディングプラグのようにデータを書き換えるものではなく、VW車のデータをスマホに送付するだけのガジェットなので、車にダメージを与えないため安心して利用できる。
VWグループのAudiは、2013年よりAudi data plugを販売しており(税込6,050円)、VWの We connectに似たAudi Connect Plug and Playのアプリを使うことができる。
We connect Goの国内でのサポートをしていないため、VW Data Plugは国内販売されていない。中国でも多くのVW車が生産されていることから、OEM生産されているdata plugも存在するようであるが、筆者は英国から純正部品を個人輸入した。
このVW Data Plugを使ってVW車とスマホをBluetoothで連携すれば、2008年度以降のVW車の利用情報がスマホアプリで管理できるようになる。
このスマホアプリの日本語版は、違和感なく使えるアプリで、アプリ上では国内のサービスデスクに連絡が取れるような記載があるが、VWはWe connect Goの正規サポートはしていない。
また、最近のe-SIM付きのモデルや電気自動車には、VW車の利用情報が共有できる仕組みになっているようであるが、VW車の最新モデルで提供されている車輌利用情報共有サービスが、We connect Goとどのような違いがあるのかについては検証できていない。
以下は提供されている機能である。
1) My Volkswagen 登録情報(車台番号、ナンバー、車両のスペック、初年度登録日)、実態値 (走行可能距離、燃料残量、累計走行距離、バッテリー電圧)、その他(次回検査、オイル交換、タイヤ利用情報、次回の車検日)などの情報がわかる。
2) 現在の駐車位置が自分のスマホの位置と合わせて表示される。大きな駐車場で駐車場所がわからなくなった時には便利である。
3)前回の走行(走行の地図と距離が表示される)
4)前回のドライビングスタイル(エンジン回転数、ブレーキ、加速、速度、クーラント温度から運転の成績がつけられる。)
5)統計(data plug装着後の累積走行距離、累積運転時間、給油量/コスト、日中運転時間/夜間運転時間等)
6)前回の給油情報 給油スタンド名や住所も記載可能。
7)進行中のチャレンジ (安全運転やエコ運転にチャレンジすることが可能。)
8)自分のVW正規ディーラー
海外のYouTubeで、このdata plugの設置方法や、利用方法が公開されている。
実際、自分の車Tiguan 2.0TDI 4motion(2020)に取り付けてみたが、利用目的をプライベート、業務などに分類することも可能であり、自営業目的の事業コストとプライベートコストに分類することもできるようななる。
このような、業務目的に活用することも可能ではあるが、このツールを使って、自分の行動や燃料の分析、オイルやタイヤの交換タイミングなども管理でき利用になる。
またゲーム感覚で挑戦できる安全運転のスコアリングを向上させる機能が、とても楽しい。
Audiがサービス提供できているのであるから、規制の問題ではない。VWにも是非このサービスを提供してもらいたいものである。